PECORA四方山話股旅放談pecora
イタリア語で羊が、このイスの名前。羊の角のようにくるんとカーブしたアームが、フレームの特徴です。曲げ木加工で製作しています。シートは、「座ぶとんがのっかっているような」仕上がりにしたいと考え、縫製担当の森本さんと試作を何度も繰り返し、ぴったりと張り込んだ座面とは違う、独特の表情を持たせることができました。
サイズ w 495 d 545 h 740 sh 435
素材 ブナ アッシュ ナラ メープル ウォールナット
  ブラックチェリー パープルハート
仕様  蜜ロウワックス仕上げ

宮崎椅子製作所
オリジナル家具を作りたい、と2000年に声をかけていただき始まったワークショップスタイルでの開発。その間、私もデザイナーとして成長させていただきました。
高度な機械技術と丁寧な手作業のバランスが絶妙なモノづくりの体制が魅力のイス専業メーカーです。「自分にはデザインはわかりませんから」が口癖の宮崎勝弘さんですが、いつも提案に自分流の解釈をさりげなくふりかけてくれます。それが夜の呑み会の火種になることも……たまに。

http://www.miyazakiisu.co.jp/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

PECORA 四方山話
技術力に定評がある宮崎椅子製作所でも、できないこともあるのです。
それが、丸棒の曲げ木。

あるとき、家具ショップのオリジナル開発で宮崎さんに協力をお願いしたとき、この曲げ木について聞いていました。実際、難しいの?

作り方でNOといわない宮崎社長は「これもいい機会だから挑戦してみます」と、請け負ってくれました。角棒を二次元に曲げて丸く削りだすことならできそうだと。なるほど。期待は高まります。

でも、そこからが長かった!

担当の小石さんが2年がかりでなんとか曲げを安定させて加工する事に成功。本当に感謝です。

このときに培った技術を応用してアームに使ったのがこのPECORAというデザインです。曲げ木の良さが十分引き出せているデザインとなりました。

そして、この椅子ではもう一つ大事な挑戦をしています。

それは座面の治まり。木部の加工技術は飛躍的に進歩している宮崎椅子製作所にあって、もう一つの悩みは座面の表現でした。そこで挑戦したのが「座布団のような柔らかい印象を持った座面の作り方」です。これは担当の森本さんが苦労しました。見えなくなる裏側まで気を使う仕上げになりましたので、何度も試作を繰り返しています。

おかげで、優しく、お尻にフィットする今までとは違う座面の仕様が完成です。
ふわっと浮いたような座面と、くるっと巻き込んだアームが相性のよい椅子になったと思います。

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股旅放談 宮崎椅子製作所 森本千聖
私がpecoraチェアの試作を担当したのは、入社4年目のことでした。それまでは縫製場で木部の加工にはあまり自信がなかったので、そこは先輩方に頼り、その分私は座面の縫製で村澤さんの期待に応えよう!!
…と思っていたのですが座面部分の図面を見て「…なんだこのマカロンのような座面は??」といきなり難関に。

ワークショップで話していくうちに村澤さんのイメージする座面が分かってきました。

「じゃあ、今度の座面の構造は森本さんの宿題ね。」と村澤さん。宿題という言葉はちょっぴりプレッシャーでしたが、わからないところは現場に任せるという村澤さんのやり方に試作で応えるのはとてもやりがいがあって楽しいんです。

さらにそれが村澤さんに採用されるとどんどん楽しくなってきて、3次、4次試作と良くなっていく座面を村澤さんに見せるワークショップの日が待ち遠しく楽しみになっていました。

初めての木部試作でとても緊張していたのですが、村澤さんの気さくなキャラにとても助けられました。初めは曲がるか不安だったアームも先輩方の経験を頼りに無事曲げることができ、ワークショップの回を重ねるごとにどんどん村澤チェアになっていくのには、やはりさすがだなぁと勉強させていただきました。今後はもっと頼れる作り手になれるよう精進していきたいと思っています。

そして最後に、
宮崎椅子、木部だけじゃないぞ、ただ今縫製強化中!!
というわけで村澤さん、これからも木部はもちろん、張りの方でもいろんな挑戦させて下さいね。

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