SOIASOIA
お尻の形にも見えるマメ型スツール。腰掛けると前方にちょっとだけゆらゆら揺れてロッキングする、気持ち良いスツールです。ただし安全性を考慮し、後方へはロッキングしません。座る道具というより、
3本目の脚というイメージでデザインしました。座りかたにより前に傾くことで、動きのある姿勢をサポート。少し高めですので、仕事や軽作業などにも活躍します。
サイズ w 420 d 355 h 540
素材  ブナ ホワイトアッシュ ナラ ウォールナット
仕様  蜜蝋ワックス仕上げ

園田椅子製作所
Quitoはソファを中心として開発をしている園田椅子製作所のブランド事業部です。担当の小澤さんにはじめてお会いしたときは「デザイナーは信用できない」と言われましたが、開発を重ねるごとに、いいパートナーとなりました。現在はアイデアマンの二代目園田社長を筆頭に、すこし変化球の効いた座具の開発に取り組んでいます。
市場に無い新しい価値をめざし、意見交換が続く開発を楽しんでいます。

http://quitoshop.com

 

 

 

 

 

 

 

最初は定番ソファから始まった開発が、いつの間にやらソファでない小さな座具の開発に熱中してしまいました。でも、園田椅子製作所の原点はスツール。ならこれは原点回帰だ! ということで、会社設立40周年から取り組みはじめたSTOOLシリーズの第三弾がSOIAです。

小さな座具は、その小ささ故に市場のコスト意識も厳しく、作り手からしても逃げのないアイテムです。どうしたら差別化ができるのか?

そこで第一段から特化しているのが機能性。ただ小さく座れるだけでない、もう一つおまけ機能を考えようと。

SOIAのほんの少し前方に傾く機能は、園田社長のアイデアです。なるほどそう来るなら、少し座面を高めにして前方傾斜で軽作業ができるようなスツールを考えたらどうだろうか。

そんな中から、座るというよりお尻を引っかける、というイメージが生まれ、結局お尻の形をそのまま写したような座面となりましたが、そのままでは名前にならないので「豆=SOIA」としました。

展示会に出すと、なぜか真っ先に注目されるアイテムです。

そして座ってもらうと話が弾みます。

そんなきっかけを、お店の方がお客さんとも共有してくれると嬉しいです。

SOIA四方山話
SOIA股旅放談
村澤氏と私とのものづくりは非常に簡素です。
先ず議論というものがありません。
私がこういうものが欲しいと依頼すると村澤氏はメモを取りこめかみを押えながら「う〜ん」と小さく唸るだけ。

翌月には期待通りのデザインが上がってきます。
最速の打ち合わせと完成はSOIAでした。

場所は小雨の代官山。村澤氏参加イベントの合間に会場隣接の某大型書店のトイレ前の休憩椅子に腰掛け、いつもの調子で私がこうこうこう。
村澤氏は珍しく「うけるかなあ…」。
「大丈夫、大丈夫。」と私。
じゃ、進めますかという会話が約10分。

1ヶ月後には納得の完成品が出来てしまいました。
決して打ち合わせを早く終わらせて飲みに行きたい訳ではありませんが、本当に短時間で用が済んでしまいます。

まあ、お互い信頼し合っているから出来る省エネなのでしょうが。
これからも宜しくお願いしますね、村澤デザイナー!

SOIA股旅放談