とび箱ベンチ四方山話股旅放談とび箱ベンチ
ぶ厚い無垢板テーブルづくりを原点とするテーブル工房kikiらしい、無垢材を使ったベンチ。もともと商品化されていたスツールのデザインを展開して商品化にいたりました。幅は、75cm〜180cmまで12段階。一番長いタイプでも座板がたわまない丈夫な構造。そのうえ、女性が一人でも持てるほど軽量で使いやすい仕上がりです。
サイズ w 750から1800の12タイプ d 425 h 410
素材  アッシュとウォールナットの2種類を脚部と座板
    それぞれで選択
仕様  オイルフィニッシュ
テーブル工房kiki
「テーブルの端材があるんやけど、何かに使えんかな?」と、見せてもらったものはなんと宝の山。他では見ることのできない、決して端材ではない分厚くて太い無垢の木材がそこにはありました。小物から始まった開発はいつの間にかイスやソファまで発展し、手のひらサイズから空間サイズまで、その展開はとどまるところを知りません。木村健治さんとの掛け合いはまるでまるでジャズのセッション。予測不能のワークショップを続けています。

http://www.t-kiki.co.jp

 

とび箱スツールが生まれたのが2004年。そしてこのとび箱ベンチはその1年後の2005年に提案したデザインです。商品化したのは、2012年。私の経験で一番時間がかかったアイテムですね。

まあ、理由はたくさんあるのですが、2005年のkikiでは製作が難しかったのです。試作をして、デザインは問題なさそうでしたが、さてどうやって製産するのかが解決できず、、、そのまま倉庫の奥底で眠りについていたという訳です。途中、工場の移転がありましたが、よく試作が捨てられずに残っていましたよ。

2012年、木村健治さんが急に「ベンチを作ろう!」と発言。

そういえばkikiには定番ベンチが少なく、やりがいがありそうです。そしてそのとき、私はとび箱ベンチの存在をすっかり忘れていて新しいデザインに取りかかるのでした。

新しいベンチの試作も完成して、いつものように現場であれこれ考えますが、今ひとつピンとこない健治さん。そのうち何やら倉庫から持ってくるのでした。

「このベンチの方がいいよ!」と。

6年の眠りから覚めた一瞬です。

当時も試作をした染谷くんも驚き。そういえば、これありましたね〜(笑)。
あのときはできなかったけれど、今ならできる! そうなれば話は早いのです。

治具の作り方や詳細を確認して一気に商品化です。
ファミリーが増えたとび箱シリーズ、次は何だ??
村さんと出会って13年!
まだまだゴールが見えない。何でだろう。

宮崎椅子製作所とkikiは、13年に渡って二ヶ月に一回のワークショップを続けている。
現場で原寸の現物を目の前にして考えるので、
糸口が見つかる、悔しいも見つかる。
夜の飲み会で本音もしゃべれる。恐るべし!?

最近、すごく面白い。
気を使わない! ささいな一言。何気ない会話。
こんな感じの物が作りたいと相談すれば、色々出てくる。

面白いがつづいていれば、ゴールは見えなくていい。

ワークショップで新しい商品ができるのは嬉しい。
それより嬉しいのは、そのデザインアイデアから、
なにか楽しいことが見えたときだ。
いけるで、おもろい、を生み出すデザイン。

ワクワクした気持ちで次の一歩が踏み出したくなる。
それがデザインのチカラか。
一歩進めれば、二歩三歩さがってもかまわんのよ、
と思わせてくれる力だ。

お互いに刺激しあってきた

7年前は、とび箱ベンチはkikiでは作れなかった。
OEM先の宮崎さんにロット30でお願いするしかなかった
でも今はkikiで作れる。成長したんだ。
これがすごくありがたい。

股旅ネットワークが出来てきた。ハハ
協力したり連携したり、集まったり。
園田椅子でクッションを作って…………

村さんと引き合わせてくれたのがBC工房の鈴木さん。
村さん、小泉さん、Aランチ、みんな自称鈴木チルドレン。ハハ
鈴木恵三のDNAをうけついでいるのだ。

kikiの商品開発は変……???
村さん、まだまだお付き合いよろしくお願いします。