サイズ | w 480 d 535 h 660 sh 420 | |
素材 | 無垢鉄 | |
仕様 | 粉体焼付塗装 |
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サンドブラック スノーホワイト クラウドグレー | ||
スマイルグレー |
デザインの基本案は決まり試作がスタートしましたが、実際、このデザインほど最初の案から変更を重ねた経験はあまりありません。それほど、ワークショップが盛り上がった開発でした。
現場でデザインが変わる要因はさまざまです。意匠的な視点、技術的な視点、座り心地、提案のしやすさなど、担当のそれぞれの意見が重なりますが、全てを一度に解決はできません。キーワードに優先順位をつけて、形状を調整していきました。
その中でも、今回は素材の特性を最大限に活かすということが最後の決め手となりました。
最終試作に近いな、と思っていたワークショップの際、スタッフからさらに鋭い指摘がありました。座面の裏で椅子全体の構造を支えるフレームを、これまでに無い方法でチャレンジするというものです。私の中にあった「椅子の構造のセオリー」がリセットされた瞬間でした。
この提案のおかげで、「座面が浮いているように見える」というデザインの最大の特徴が生まれました。
気になる方は、ぜひ実物でご確認ください!
構想は固まりましたが、技術的にはハードルが高くなります。それでも、杉山製作所の製作メンバーは治具を工夫し、作り上げる手順を見直し、驚くほど完成度の高い椅子に仕上げてくれました。
開発を重ねるごとに深まる杉山製作所のチームワーク力を頼りにしながら、私も開発を楽しんでいます。feliceなどこれまで開発してきた他の椅子とちがって、 全部がつながっているので逃げ道がなく難しい製品。
全てにおいて精度が必要な製品。
治具のクオリティも必要だが、
治具はまだ満足いくところまで完成していないので、まだまだ途中。
デザインに関しては、座を支えるフレームが無いように見えるのが美しい。
鉄の良さが出ている。
・部品チーム
背のφ6の部分の本数が多いうえに精度もいるので難しい。
その部分の効率をいかに上げるかは今後の課題。
杉山製作所の椅子の中でも一番美しく、
欲しい椅子をひとつだけ選ぶならこの椅子。
・企画チーム
とてもシンプルで美しいデザインなだけに、 精度を出すのがとても難しい椅子。
一つひとつのクオリティが全体につながっていくので、
この椅子を量産できる技術力は素晴らしいことだと思います。